2019年06月24日

【S16スペレ】序盤(自分的)環境考察


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こんばんは。gaspardです。本当にお久しぶりです。


今回は、少し趣向を変えてスペレの環境考察記事になります。というのも、今回の「上位禁止シングル」というルールについては、最近若干マンネリ化して対戦人口も減少傾向にあったシングルレート勢の熱を再燃させるきっかけになっていそうだとTLを見ていて感じたからです。実際S16が始まってまだ1週間ほどしか経っていませんが、既に1位の方はレート1800を超えています。個人的にも非常に面白いルールだと思ったので、僕がPTを組む際に気を付けていたことや実際に潜ってみた印象(一応1700弱はあるのでそこそこ潜っています)等について色々書き連ねていこうかと。これがさらにレート環境を盛り上げる一助となれれば…

では始めていきます。




以下常体





1.PT構成段階で考えていたこと




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まず基本となる使用禁止ポケモンだが、これは7世代全シーズンシングルを対象に、いずれかのシーズンで使用率上位30位に入ったことのある種族が対象となる。具体的には、以下の画像の黒塗りされているポケモンが使用不可である。



S16special-regulation.jpg



これを見てわかることとして、

・有用なフェアリータイプが軒並み消えてしまった
・上位メガ、特にメタグロス、リザードン、ボーマンダ、ガルーラ、ゲンガー、バシャーモといったそれだけで軸足り得る存在が全て規制された
・ゲッコウガ、アーゴヨン、ボルトロスといった高速高火力ポケモンも規制され、全体的にSが遅めのポケモンが残された

一方で、

・意外にも残ってしまったジャラランガ、ポリゴンZ、オニゴーリ、フェローチェ、デンジュモク
・ギミック系構築はほぼノーダメージ(イーブイバトンetc.)

という印象だろうか。


そして当然ながら低速低火力環境になるのであればそこに強いのはオニゴーリ、ビビヨン等の嵌め戦術(とそれに準ずる毒菱PT)及び半端な火力を全て受け切ってしまう受け系、ということまで予測される。これを踏まえて、今環境のトップメタはジャラランガ、ポリゴンZ、オニゴーリ、Z催眠デンジュモクと受けループ系と仮定し、そこに照準を合わせて構築を組むことにした。個々について以下簡単に触れる。



★ジャラランガ



ミミコケコレヒレテテフ不在の環境での対処は困難。サブウェポンに毒突き、放射を持ち安易なフェアリータイプの受け出しを否定する性能を持つ。特性について、ゲンガー及びカバルドン/キノガッサが環境に存在しないこととミラー対策も兼ねて防音一択。これによりスキンハイボでジャラランガを対策してくるサーナイト、ニンフィアに対する行動保証が得られる可能性がある(特にニンフィアについて、受け崩しを担わせるのであれば瞑想眠る型が6世代同様使用されてもおかしくないが、その場合の技構成をハイボ/ショックorムンフォ/瞑想/眠るで確定できるのは非常に大きい)。

対策必須故に「対策の対策」をジャラランガ使用者側が講じてくる可能性は多分にあり、例えば生意気hdベースのカプ・ブルルを後投げして放射を2耐えしつつマジカルシャインで落とすという流れは交換読み毒突き2発で咎められる。「構築全体でジャラランガに強い並びにしてそもそも出させないこと」の方が有用な対策になるのかもしれない。

こいつの存在により、ジャラに強いフェアリータイプ→それらに強い鋼タイプ→それらに強い格闘枠(ジャラランガ)という三竦みの構造が出来上がっており、ここを中心にメタが回るのは間違いなさそう(ジャラに妖対策の毒技を持たせて役割破壊、サナで鋼枠交換読みの気合玉を撃ってeasy win等々)。



★ポリゴンZ



Zテクスチャー後のこのポケモンが非常に止めづらく、また低速低火力ポケモンが大半な影響で上からZテクスチャーを決められてしまうことが多いため再生等で粘られると突破が難しいタイプを環境に合わせてカスタマイズできる器用さと、意表を突くスカーフ型及び悪巧みZ型も普通に存在するという事実が対策を困難にしている。

このポケモンの対処の難しさについてであるが、上記の事柄以外に高速地面枠にスカーフを持たせてストッパー、という動きが制限されていることも一因となりそう。具体的には霊獣ランドロスとガブリアスであるが、これ以外にもhdベースカバルドンで一度ダメージを受けて吹き飛ばす等という動きも出来ない。こうしてみるとZテクスチャーポリゴンZが如何に上記ポケモンに苦しめられてきたかわかる。

とはいえ、意外とスカーフ枠や流し技に脆いのも事実ではあり、逆に後述するZデンジュモクやオニゴーリの簡易的な対策となる騒ぐ持ちのスカーフ型が純粋に環境に刺さりそうだと予想しているため、意外とZテクスチャー型は環境に少ないのかもしれないな、とは当初考えていた。



★オニゴーリ、Z催眠デンジュモク



受け崩し御用達ポケモン。呪い吹き飛ばし持ち、(オニゴーリに関しては)先制技で弱点を突く連中が減るため相対的に強化されると思いきや、両者対策候補として強すぎるが故に逆に環境には刺さらないのではと予想している。

特にオニゴーリについては、前述のサナニンフジャラポリZと身代わり貫通技持ちが環境に蔓延している影響で身代わりが安定行動足りえない。毎回交換際に零度を当てられれば強いかもしれないが、そもそもサナニンフとポリZ、そしてデンジュモクまでも割と安定して受けられる頑丈ジバコイルが一定数いそうなことも鑑みると使用者は意外と少なそう。逆にメガオニゴーリは通りが良いかもしれない(対策枠が皆物理面で脆いため)。有識者の方、色々考察してみて下さい(僕は残飯もメガもちょっと使う気にはなれないけど…)。

一方のデンジュモクについてだが、こちらに関しては身代わり/10万/草技の構成で上手く立ち回ればペリラグを見られそうなことと、前述のジャラランガ対策としてのフェアリー枠カプ・ブルルのGFと相性が良いことからこちらは結構増えそうだと考えている。そもそも有用な地面タイプや電気無効枠が環境に少ないこと、レヒレコケコという催眠キラーの不存在も追い風になっているか。とはいえこちらに関しても身代わりは安定択とは言えない環境であることを鑑みても†素催眠†に頼らざるを得ない状況はしばしばありそうでなかなか難しい。対面性能を重視した耐久振り電気Zデンジュモクは、その殴り合いの性能が環境に刺さるか未知数なことと、そもそも環境メタとして登場したポケモンであることからあまり居なさそうで、そのくらいならスカーフで一貫を作りに行く動きの方が強いのかな、とも考えていた。



★受けループ



前述のポリゴンZ、ジャラランガ、デンジュモクの存在から、並びには確実に特殊受けヌオー+モロバレルが入ってくるか。誤魔化し枠ゲンガーとグライオン、バンギラスが存在せず、ラッキーハピナスがジャラランガに無力なことも相俟って結構変則的な並びになることが予想される。また受けループの別の形であるヤミヌケについては軸がダメージを受けておらず(エアームドくらい?ドヒドイデはそもそも役割対象が環境にほぼ不在のためノーカウント)こちらを主に対策しておきたいと考えていた。この対策として一番分かり易いのがサーナイトに毒、鬼火を持たせること及びニンフィアにシャドボ、毒を持たせることだが、それ以外にも瞑想毒スイクン等有象無象の崩しルートはありそう。逆に言えば受けループでない並び同士の試合にて、ループ崩しの駒がどこに居るのかの目算を付ければ複数体の型が自ずと確定されそう




あくまで考察段階だが上記及び雨パ、バトンに対する回答を用意すれば戦えそう、それ以外は潜ってから、という形でルールを見た際は考えていた。





2.実際に潜ってみての感想



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正直ノーマークだった上記の2匹(ムクホーク[特にスカーフ]、メガカイロス)が環境に多すぎ、しかも非常に強くて驚いた()

確かにテッカグヤ、ギルガルド、メガメタグロスが環境に存在せず飛行技の通りが非常に良くなっていること、採用されやすいフェアリー枠が軒並み物理方面に難を抱えることから理に適っているなと(このような記事を偉そうに書く身ながら恐縮だが)感動した。ヘラフェロ辺りの対処が面倒なポケモンもお手軽に処理できる。

しかも上記の2匹に共通するのが、鋼への打点として格闘技を有していること。ジャラランガの項でも触れた格闘→鋼→フェアリー→格闘→…の三竦みを解決、というか「拒否」しており、これらのポケモンは今後もかなり使われそう。


それ以外に感じることとしては「(序盤だからかもしれないが)イーブイバトンが割と多い」「飛行枠の多さにも関わらずメガミミロップ、メガエルレイド等の格闘ポケモンもかなり多い」「雨軸、受けループは意外と少ない」といったところだろうか。そして特筆すべきは、僕がここまで41戦(29-12)潜った中で一度もZテクスチャーポリゴンZに当たっていないということ。流石に1回くらいは当たると思っていたのだが…、予想が当たったようなそうでないようなという感じで複雑な気持ちではあった()


これ以外に強いなと感じたポケモンや並びについて以下に列挙すると、


・草結び持ちスカーフウツロイド…雨対策として刺されば強そう(準速すいすいメガラグ<最速スカーフウツロイド)。デンジュモクにも一撃ではやられず、マジカルシャインを覚えてZ使用後のジャラランガにも上から4倍弱点を突けて強い。

・ねばねばネット+ヘラクロスorビビヨン…接地しているポケモンが多く単純にネットの刺さりがいい。全体的に耐久値としても物足りないポケモンが多く綺麗に通せそう。

・トリル+バクーダ、シャンデラ…フェアリー半減の火力あるポケモンは非常に優秀で、特にシャンデラは水タイプにもエナジーボールで打点があるため受けが成立しにくい。竜枠がジャラランガ以外にほぼ存在せず炎の通りが良い環境では通しやすそう。

・地団駄モロバレル…何だそれ。

・なりきりAキュウコン…ラプラス使ってた時期に貯水吸われて負けて草。


そしてメタの変遷の予想だが、何だかんだ環境が固まってくれば受けループは増えそうだが、それ以外のびっくりポケモン(かつ環境を変えるポケモン)の開発はそこまで進まなさそうかなと。理由としては、尖った性能のポケモンをエースにしているパターンが多すぎて(カイロス然りジャラランガ然り上記で出てきていないが飛行Zファイアロー然り)、メタを凌駕する調整及び並びというのがどうにも難しいのかなと思われてしまったから。その意味では現状(僕は経験したことは無いですが)5世代のフリーみたいな環境になっていると形容されるようだが実際その通りな気がしていて、「メジャーどころに勝てればいいや(よくわからない事故死は仕方ないで割り切ろう)」で環境が最終盤までよくわからないことになっていそう…

それはそれで非常に読み合いの要素が強くて面白いんですけどね。僕のスタンス(=構築段階で相手を圧倒したい)からすると相容れない感じもしますが、現在のマンネリ化したレート環境よりは各人の工夫が見られるスペレの方が面白い気がしてしまうのも事実で、なかなかそれも悲しくもあります。




3.終わりに



evolutiononigali.jpg



如何でしたでしょうか。ちょっと自分の構築を詳らかにできない関係で若干抽象的な議論に終始してしまった印象もありますが、詰まるところ何が言いたいのかというと「スペレは楽しいから、シングルに飽きた人が読み合いを楽しむためにやるにはすごく良い感じだよ!」ってことです。

これ以外の僕の個人的な考察が気になる方はTwitter(@lisa_sono_et)の方まで連絡して貰えれば答えられる範囲で答えますし、記事についての質問や不満なども随時募集します。追記する気分になったら追記もしますので遠慮なくどうぞ。


上記でシングルのことを散々言ってますが、今シーズンが最終らしいですし、ちゃんとそちらの構築も考えていますのでその記事も公開できるだけの結果を残せればと思っています。ということで、今シーズンはシングルとスペレでお会いしましょう!




長文乱文失礼しました。それではまた次回。




Special Thanks:画像の掲載許可を下さったとどりこさん
本当にありがとうございました!






posted by gaspard at 22:36| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする