2017年09月11日

S5終盤使用構築;選出強制受けサイクル~受けと“顔”の邂逅~(サブ最高2069最終2065、メイン最高最終2007)

trainercardS5.png


こんにちは。gaspardです。

今回はS5の構築記事になります(大会記事はもう暫くお待ち下さい)。S4は最高1950最終1800台と散々な結果だったので、久しぶりに構築記事を書ける喜びを噛み締めながら筆を進めています。2000って近いようで意外と遠かった…。

では早速始めていきます。


以下常体



環境でブルドヒ入り受けサイクルを使うにあたって、S4終盤から増えた残飯テッカグヤ+HDポイヒグライオンという同系統の受けの並びが非常に厳しいことがずっと気になっていた。テッカグヤの宿り木による削り、居座り性能とグライオンのギロチンによる役割破壊があまりにも優秀で、最早受けを使うのであればこちらが主流なのではないかと思えるレベルで多くマッチングしたし、かつ戦績も散々だった。ただこの並びは対面構築への耐性に不安が残り自分としては使う気になれなかったので、どうにかしてブルドヒに軸足を置きつつ補完枠で受けサイクルにも強くなれないかを模索したところ、補完として水Zパルシェン格闘Zor氷Zフェローチェの何れかを使うということがまず候補に挙がった。
ただ両者ともまだカグヤに明確に強いとは言い難く、それ以外にも懸念点が多く見つかって採用にまでは至らず。そして色々考えた結果見出した対策法が、「カグヤを吊り出すorグライに受け出すところから身代わり守るの起点に出来るオニゴーリが最強なのではないか」ということ。逆に言うとここまでしないと流行りの受けに勝てないということでもあったのだが…

すると残飯をこちらに取られるため元々使っていた鋼枠としての残飯ギルガルドの持ち物の変更を迫られる。ただこの枠がギルガルドのままだとすり抜けシャンデラやその他炎技の一貫が凄まじいことになり勝ちにくそうだと感じたこと、ゴーリを使う以上ウルガモス辺りにも隙を見せる訳にはいかないことからそもそも鋼枠をヒードランに替えることで様々な問題を一挙に解決。これにより重くなるグロスへの回答として先日の第3回バトンタッチオフではHBポリゴン2を使用したが、どうにもギミック系の構築に対するメタが薄いなと感じたのと電気の一貫のせいでゴーリ展開が蜻蛉ルチェンにより崩されると気付いたのとで、マンダグロスを両睨みしつつ起点にならない電気の一貫を切れる枠としてHDベースメガハガネールを採用して並びが完成した。

そしてマンダゴーリという並び以外にも、受けサイクルとしての質を落とさない程度にS操作によるゴーリの起点作成をPT全体で意識し、どの3体を選んでも戦える、ゴーリ@2という選出の時にもゴーリが自然と入ってくるような構築を心掛けた。

ということで以下個別解説に入る。


ボーマンダ@ボーマンダナイト

無邪気 威嚇→スカイスキン
捨て身タックル 大文字 ストーンエッジ 羽休め
171(4)-194(228)-151(4)-143(20)-99-189(252)
調整
A 耐久無振りメガルカリオを捨て身タックルで確1
 耐久無振り霊獣ボルトロスをストーンエッジで確1
C H振りテッカグヤを大文字で最低乱数2連以外2発
S 最速
残りHB


受けサイクルのメガ枠と言えばこいつ。最速両刀メガボーマンダ、今期も左上。

霊獣ボルトロスで受けサイクルを見ている人があまりにも多かったので耐久無振りなら確定で飛ばせるエッジを採用した。これによりバシャバトンからのボルトという流れも崩壊させることが出来るため、非常に有用だった。ボルトにエッジをほぼ外さなかったのは本当に偉かったと感じている。
文字は当然ながらゴーリ及び受けサイクルの天敵であるカミツルギへの遂行技であり、最速を考慮されないこともしばしばあったので、その際はS種族値の†差†を教えて差し上げた。

受け出しの際の急所被弾等芸人っぷりを発揮し続けたポケモンであるが、代わりはいないのでこれからも頑張って欲しい。



ヒードラン@突撃チョッキ

臆病 貰い火
噴煙 ラスターカノン 大地の力 岩石封じ
187(164)-99-127(4)-165(116)-128(12)-136(212)
調整
HD 眼鏡カプ・テテフのサイコキネシスをGF回復込で余裕を持って3耐え
C(+A) ステルスロック+岩石封じ+大地の力で耐久無振りメガゲンガーが確定
 岩石封じ+大地の力で耐久無振りメガリザードンXを5割程度の乱数で落とせる
S 最速70族抜き抜き、岩石封じ込みで準速フェローチェ抜き


速いチョッキヒードラン。受け構築のヒードランはSは振っていても110程度であることが多いため、まず抜かれないと思っている最速カグヤ、そのラインを抜いているレヒレ等を抜いて手痛い一撃を与えられる。

まず持ち物をチョッキにした理由については、ゴーリ+ブルドヒという並びにゲンガーが刺さりすぎているためそこに隙を見せないことが必要と考えたことに加え、役割破壊Zにも屈しない耐久が求められたから。
そしてこのSラインの意味についてだが、封じとの相性及び前述のカグヤレヒレとのマッチングは勿論のこと、遅いガルーラ等物理アタッカーに上から噴煙火傷を引いて無理矢理起点にするという動きが可能なのではないかと思いここまで伸ばしている。これによりゴーリとの同時選出に限らず通常のブルドヒドラン選出でも思わぬ勝ち筋を拾うことが出来て強力だった。因みに炎技がマグストでないのでクチートを一発で落とせないが、そもそもクチートはゴーリで見れば良いので考慮すること自体が不要であり、寧ろテッカグヤに対して技外しからの身代わりで勝てなくなる等の事態の方が余程重大なので命中安定かつ追加効果も強い噴煙にするという選択自体は間違っていなかったはず。

剣舞ニトチャリザードンでブルドヒを見てくる相手にはニトチャのタイミングで後出しして封じ→大地で落とせればほぼほぼ無償突破が可能で、前述のように合計ダメージは中乱数程度だが基本少し削れた状態になっていることが多い(ブルルの草技に後出し等)のでリザードンを突破する際に火力不足を感じたことはなかった。

このPTの紛うことなきMVP。正直ブルルより出していたかもしれないと思う程には環境に刺さっていた。



カプ・ブルル@マゴの実

意地っ張り グラスメイカー
ウッドホーン 守る 岩石封じ 宿り木の種
177(252)-176(76)-146(84)-*-124(68)-99(28)
調整→S2のものと同じなのでそちらを参照;http://gaspardutd.seesaa.net/article/448333338.html


いつものブルル。フィールド要員とは言わせない、対面性能抜群の調整。

元の技構成の馬鹿力を守るに変更しているのは飛行Zランドロス&ギャラドス意識。これらのポケモンがブルルと初手対面した場合、お相手視点では草Zor鉢巻を警戒し剣舞、竜舞の起点にするという動きは出来ないはずで、即Z技で落としに来ると思われるのでそこに守るを合わせて役割破壊を防ぐ。ギャラドスの場合は飛び跳ねるのPPが守るのPPより少ないので次に宿り木を入れれば完封出来るし、ランドロスに関しても空を飛ぶのPPを増やしていなければPP勝ち出来るので同様。また守るを搭載することによりミミッキュ等のZ技の火力を軽減して対面で勝つといった立ち回りも可能になり、また確定数ずらしにも使えるので予想以上に有用だった。

岩石封じによりゴーリのSを補助したり、GFでムラっけの試行回数を稼いだりと想像以上に戦術的な相性も良好。良い感じでムラっけ展開及びブルドヒという二つの戦術の架け橋になってくれた。



ドヒドイデ@氷Z

図太い 再生力
熱湯 毒々 黒い霧 自己再生
157(252)-*-220(220)-73-167(36)-55
調整→ブルルと同じくS2と同様。上記リンクから参照


いつもの。技構成も代わり映えせず。
守るを切った剣舞メガバシャーモやら何やらにこちらの方が安定すると思い氷Zを採用した(メインROMの方では2000乗るまでヘドロで使用していたが氷Zの方が明らかに刺さっていた)。

この構築に出てくるミミッキュは呪い持ちしか居ないので割と選出率は低めだったが、正直こいつを舐めた選出をされることが多い気がしたのでもう少し出していきたいかも。



オニゴーリ@食べ残し

臆病 ムラっけ
守る 身代わり フリーズドライ 地震
177(172)-90-102(12)-106(44)-112(92)-136(188)
調整
H 16n+1
HD 眼鏡特化アシレーヌのうたかたのアリアの最大ダメージが157、即ち身代わり+守る後、HP155の状態のオニゴーリが同攻撃を7/8の確率で耐える(=特化激流アリアは確定耐え)
S 最速70族抜き抜き
HB B+2状態で4振りカバルドンの地震を身代わりが7/8の確率で耐える
C 残り


少し遅くCとD方面に割いたオニゴーリ。

最速ドランが環境におらず、またレヒレがこいつを抜いているならどうせ最速でありそれならこちらがSを最速にしても抜けないため、最速にする意味が薄いと判断。Sを抑え目にして耐久調整を行った。テンプレのもの(6世代に作られたH172B12C36D36S252、或いはH172D84S252)よりC、Dに関して結構実数値が高くなっているので、上手く能力上昇を引けた際に起点に出来るor倒せる範囲が多少広がっている。特に早い段階でC+2を引けた時点で激流を警戒せずアシレーヌをフリーズドライで殴っていけるのは大きな強みになってくる。

上記のような耐久調整を施しつつなお両刀型での採用になっているのは、受けサイクルとの両立を考えた際、初手に呼びやすいZギルガルド及びヒードランを迅速に処理したかったからである。ただここで疑問を持たれた方も多いのではないだろうか、「それって対面処理前提だし受けサイクルって言いながらそんな処理ルートで大丈夫なのか?」と。実のところこの技構成及びPTの並びは、ギルガルド、ヒードランの2匹のどちらかが相手のPTに居てかつ他に有力な初手候補が存在しなかった場合、このゴーリを初手から合わせて堂々と起点にする、という動きを前提として作られているのである。このPTは初手ゴーリを正当化するために作られた並びである、と言い換えてもいい。こういった動きは通常であれば非常にリスクを伴うものだが、ここで残りの5匹を後出し性能が高いポケモンで固めている意味が出てくる。即ち不利な対面を取った場合でも受け出し安定のポケモンを連れていっていれば初手で重い所を対策するという立ち回りでも概ね問題ないというわけである。元はと言えば受けサイクルミラーに強い駒として採用したのに、受けサイクルキラーを初手に誘い出して倒す戦術の方が嵌ることに気付いてしまったのは予想外の収穫だった。
そしてそういった立ち回りをするのであればゴーリの役割は最悪1:1.5交換程度でも良いため、攻撃技は(無限の勝ち筋だが逆に言えば)3割に賭ける必要のある零度より役割対象を確実に処理可能なフリドラ地震の2枠を優先。これにより技範囲も広がるため、例えばフレドラ反動で少し削れたメガバシャーモを良い感じの能力上昇が引けたタイミングにて+2地震で落とす等柔軟な立ち回りも可能になっている。

今まで僕は、技範囲の広いオクタンに絶対的な信用を置き、耐性的にゴーリは零度頼みになるから駄目だと敬遠していたが、特にヒードランを上から起点に出来るのは非常に優秀で、やはりS種族値80は正義だなと感じた。害悪メインでなくとも補完として使ってあげたいと思う性能だった。ごくたまにある、直前で回避上げて避けて起点にするとかいうやつは決まると世の中の全てに感謝を捧げたくなる。



ハガネール@ハガネールナイト

慎重 頑丈→砂の力
ステルスロック 吠える 地震 氷の牙
181(244)-145-257(52)-*-156(212)-50 ※メガ後
調整
HD C4振りメガボーマンダの大文字をGF回復込みで2耐え、火炎放射ならGF回復なしで2耐え
残りB


最後に入ってきた2枚目のメガ枠。前述の通り補完枠で、ポリゴン2と代わって入ってきた(実はボーマンダより選出率が高い)ポケモン。まあ役割の多さ的に致し方ない部分もあるけれど。

通称「メガすると特性が消えるポケモン」だが、その固有の耐性(ドリュウズと同じだがあちらは持ち物で補完してやっと受けられる程度)及びB方面の過剰ともいえる数値からボーマンダ、メタグロスに強く、また見せ合いで鋼2枠が居ることでテテフも牽制出来る(してるだけ。出されるときは普通に出される。普通に舐められているのでは…)。両刀ボーマンダに役割破壊を受けても他のポケモンに対する役割を失わないようにHDベース。またメガ前の特性「頑丈」により多少グライオンのギロチンを牽制できるため、受けループには2メガ選出をしてこいつを通常状態のまま使用、ステロ吠えるをしつつ機を見てグライオンに大ダメージを与えてマンダの一貫を作る補助に回ってもらう。

地面枠として名前が挙がることは稀だが、役割の持たせ方次第でかなり輝けるポケモンなので今後も折に触れて使っていきたい。ただ一つだけ苦言を呈するなら、““本当に火力がない””…。



************************************************************************



選出パターンは特にないが、ブルドヒドランという並びで出せることは(環境を考えても)殆どなく、寧ろ「出せるとき=120%勝てるとき」だと心に決めて選出を考えていた。基準としてはゲンガーリザが居たらドランは必須、グロスが居たらハガネールが必須でマンダに対してもほぼ必須、カミツルギが居たらマンダが選出確定、ゴーリは個別解説の要領で選出の可否を判断、残りに関しては重い所を対策する形で、といった感じだろうか。ゴーリを選出する場合は1/2程度の試合で初手選出をし、しかもかなりの試合で出し勝っているので構築意図は実際に機能しているようだった。


以上のことから考えて分かる通り、例えばマンダツルギといったメガ同時選出が迫られる並びは非常に重い。またゲンガナンスのような害悪と受け構築を同時に対策出来るギミックも突き刺さっている(というか単純にメガゲンガーが重い)。ただ一般的なゴーリ対策である呪いミミッキュに関してはマンダゴーリ+ブルルorドランのような感じで選出し立ち回りで対処することも可能なのでそこまで厳しいと感じたことはない。このようにメジャーどころのポケモン「単体」に苦手を多く作らなかった所がレートをのばせた要因なのではないかと思っている。



DJX4Z2aUMAAne5I.jpg

DIwHfCwVAAAQfr0.jpg


↑上がサブROM最高レート達成時、下がメインROMの最終レート(9月初めに2000に乗りそこから保存)


※シーズン終了後に最終順位を追記します。



lank83.jpg



追記:上記の通り83位でした。自身初の2桁順位フィニッシュでその点は非常に嬉しかったのですが、どうせなら21達成とともに順位も更新できればと思っていたので、来シーズンはもっと上を目指して頑張ろうと思います。


以上で構築記事を終わります。ここまで読んで下さった方、今シーズン対戦して下さった方、ありがとうございました。


※構築相談に乗ってくれて、また僕のアイデアを実際に取り入れて2000を達成された方が構築記事を書いてくれたので、彼に敬意を払ってリンクを貼ろうと思います;http://pythapoke.hatenablog.com/entry/2017/09/12/190617

僕の原案から調整等色々工夫されていて非常に参考になるし、何より僕のアイデアをそのまま取り入れてくれたことに感謝。お互い結果を出せて本当に良かった…。




長文乱文失礼しました。それでは。


posted by gaspard at 11:26| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください