2018年03月29日

受けサイクル的鋼枠考察



こんにちは。gaspardです。


今回は構築記事ではなく、タイトルにある通り一般的に「鋼枠」と言われるものについての考察になります。流行りの「キャラランク」的な簡易のものにしても良かったのですが、「受けサイクル」と一口にいっても組み方は様々で、それによって適切な「鋼枠」も異なってくるため、ポケモンの特質やメジャーな並び等を踏まえて比較及び考察をする、という形を取りたいと思います。



それでは始めていきます。




以下常体




1.前提~「鋼枠」に求められる役割


議論の前提として、所謂「鋼枠」の役割について記し、以下で僕がどのような観点から評価をしているのかを共有したいと思う。

7世代で「鋼枠」がほぼ必須となったのはカプ・テテフ、ミミッキュという二匹のポケモンによるところが大きい、というかここに集約される。特に前者に関しては、拘りスカーフを持たれたこのポケモンのサイコキネシスをしっかり受けられるPTにしないと、先制技による誤魔化しすらサイコフィールド(以下PF)により許されないので100%負けてしまう。ただ、だからといって超技を無効に出来る悪タイプを採用すれば良いかというと、テテフのもう一つの一致技である妖技で弱点を突かれたり、そもそもテテフを含む守り神4匹や上記のミミッキュを含め今作で規格外に強い妖タイプが多く追加されたこともあって対面有利を取りづらかったりして都合が良くない。そこで超、妖両技に耐性のある鋼タイプの重要性が6世代とは比にならないレベルで高まったのである。ミミッキュに関しても、特に専用Zを持った時の瞬間火力は凄まじいのでそこを半減で受けられる鋼タイプの需要が高まることは容易に理解できるだろう。


ここまではレートを多少なりともやっている読み手の方なら常識だと思うが、わざわざここから話を進めたのには理由がある。即ち、鋼タイプの採用理由からして、その評価はまず第一にカプ・テテフに対する遂行という点でなされるべきだからである。これは少し噛み砕くと、「鋼枠」としての純粋な評価項目として、

・カプ・テテフに受け出しが安定すること
・カプ・テテフに受け出した後、返しの一撃で落とせること(遂行速度)

というところを考えなければならない、ということになる。特に2点目についてはおざなりになっていることが多いのでこれに言及すると、例えばカプ・テテフのPF下サイコキネシスが確定3発、こちらの「鋼枠」の一致鋼技が確定2発だった場合、この「鋼枠」の受け出しは基本は成立しないものと考えるべきで、となると「鋼枠」としての評価は下がることになるだろう。その他

・カプ・テテフが選出されなかった場合に腐らないか(=役割範囲の広さ

も次いで評価基準になるだろうが、まずは本業である前2点を重視して考えたい。

※注:これは「受けサイクル」という不利対面なら安定行動で引くという選択をする構築だからこその考え方なので、他のカテゴリーにおいては違うアプローチを取る人が多く居てもそれは何らおかしいことではない。念のため補足。



2a.考察;「鋼枠」として評価可能なポケモンについて


※題名の意味は次項で明らかになるのでこの点は触れずに進める。


一応自分の中での評価が高い順に紹介しているが、「ポケモンとしての強さ」ではなく「鋼枠としての性能」に着目した時の評価であることに注意して欲しい。




ギルガルド


exagide.jpg


間違いなく最強の「鋼枠」

特筆すべきは対カプ・テテフ性能で、鋼タイプでありながら複合の霊タイプにより役割破壊技筆頭の気合玉を0ダメージで受けることが出来るため、相手からの役割破壊技の打点が貧弱になる(=受け出しの安定感)上にこちらからは物理、特殊両方で一貫性の高い霊技での一致弱点を突けるため遂行速度も十分。

ミミッキュに対しては対面不利を取るものの、剣の舞等を積んだ状態であれば皮の無い状態なら上から処理が可能(相手からもこちらがブレード状態なら縛られるが…)。

それ以外の役割として大きいのは同じ「鋼枠」のメガメタグロス及びナットレイに非常に有利であるという点。両者共に高性能の「鋼枠」であることから採用率も高くなっているが、これに有利であることからここを潰して自分のカプ・テテフ、メガボーマンダ等の鋼半減のメインウェポンを持つポケモンを一貫させるという動きが強力。自分がカプ・ブルルをよく使用するプレイヤーであることからさらにコメントを加えるなら、グラスフィールド(以下GF)下でのこのポケモンはメガメタグロス軸のポケモンのほぼ全てに有利であるためそこも使い勝手としては非常に良かった。

専用技と無駄のない種族値、一貫性の高い一致技と弱い点がほぼ無く、総じて「鋼枠」としては最高の評価を与えるべきだろう。


受けサイクルでの有名な並び;マンダガルド、ブルルガルド、ポリ2ガルドetc.



テッカグヤ


bamboiselle.jpg


場合によっては最強になりうる「鋼枠」、という評価が適切だろうか。

このポケモンも持ち前の数値を生かしてカプ・テテフに受け出しが容易でかつ返しのヘビーボンバーで確定1発を取れるのでしっかり鋼枠としての性能は持っていると言える。ただ、通常のメインウェポンが鋼技しかない関係上電気タイプ(特に霊獣ボルトロス)の受け出しを許しやすく、その際のリカバリーが効きづらい(負担としてサイクル負けしやすい)のは気になるところではある。低速勝負に持ち込んでしまえば宿り木+守るのコンボでサイクルを有利に進めることが出来る(或いはこれだけで勝ててしまうこともある)ため、相手のPT構成によって活躍の可否が特に大きく変わってくるポケモンという印象。

このポケモンについては鋼でありながら地面無効という極めて優秀な耐性によりメガボーマンダ、(雷パンチ不所持の)メガメタグロスに同時に有利が取れる他メジャーな地面枠に軒並み強いため鋼枠以外の役割を期待されてかつ鋼枠としても運用可能、みたいなハイブリッドな性質を有する点で他とは明確な差別化が可能だが、その分過労死しがちでもあるので立ち回りでの繊細な体力管理が要求される。

総じて広い範囲を見られる優秀なポケモンだが、構築の組み方によっては過労死して重いポケモンが止まらなくなって終了、みたいなことも考えられるのでこいつの調整や技構成、取り巻きの選択等が難しい。その分はまれば或いは前述のギルガルド以上に相手にとって脅威なポケモンにはなってくるだろう。

※宿り木の種で体力管理可能


受けサイクルでの有名な並び;グライカグヤ、レヒレカグヤetc.



ヒードラン


heatran.jpg


「鋼枠」としては多くの面で異質だが、総じて中途半端という印象。ただこのポケモンにしか出来ない活躍の仕方も多いので根強く使われている、みたいな感じだろうか。

火力upアイテムを持たない場合、一致鋼技が特殊技のラスターカノンなので耐久に振ったカプ・テテフは耐えてきてしまうこと、そもそも持ち物次第では鋼技を入れるスペースがない場合もあることが”中途半端”という評価の理由。一応「鋼枠としての遂行」を第一に考えるのであれば持ち物を突撃チョッキにするのが最も適切だろうか(ラスターカノンで一撃で落とせない場合にも低速の遂行が可能なように耐久値を高める)。

このポケモンの評価ポイントは鋼枠として、というより唯一無二の「炎耐性がありかつ鋼タイプに一致弱点が突ける鋼枠」という方が適切であり、前者の炎耐性のお陰で地震等役割破壊技のないリザードンにはXY問わず有利だったり、目覚めるパワー地面を所持していないウルガモスやアーゴヨンにかなり安定したりする。このような鋼タイプが他に存在しないため、そこを理由に採用されるケースも多い。また後者により、非常に受けづらい霊Zガルドへの受け出しから遂行が可能等、やはりこのポケモンでしか出来ない仕事が存在する。このように役割対象を挙げるとわかる通り、このポケモンをサイクル内で使おうと思った場合の役割対象は軒並み一貫性のある技を有する高火力アタッカーになっていくため、その耐久を落としたHS臆病の毒守ドランのような個体は、「鋼枠」としてのみならず他の面でも役割放棄と捉えるべきである。

およそ鋼枠とは思えない役割範囲の広さを誇るこのポケモンだからこそ出来ることも多いため、地面4倍という致命的な弱点を押して採用率も高まっているのだと思われる(特にアーゴヨンやリザードンに比較的有利なのは大きい)。ただ役割破壊を受けやすい枠でもあるため、立ち回りには注意を要する。


受けサイクルでの有名な並び;ブルルドラン、クレセドラン、マンダドラン、バレルドランetc.



ナットレイ


Noacier.jpg


特性、種族値、技のレパートリー全てが「鋼枠」向きではあるものの、炎4倍弱点があまりに痛く、その分役割破壊をどの鋼枠よりも受けやすいという特徴がある。

対カプ・テテフ性能は、遂行に関しては威力100を超えるジャイロボールがヒットするため問題無いが、受け出しに関してはかなり怪しく、相手側が拘っていなかった場合サイコキネシス+目覚めるパワー炎or気合玉で落とされてしまう懸念がある。これを耐える調整を施して確実にテテフ受けの役目を担ってもらう必要がありそう。

こいつに関しては「鋼枠」以外としても、対ギャラドス、バンギラス、ランドロス(若干怪しめ)等PTの重い部分を補完として埋めてくれる優秀な耐性と種族値があるため、そのような採用理由に基づきPTに組み込まれているケースが多い印象があり、この点においてはヒードランと似た性質を有する。ただ、特にこのポケモンは足が遅く役割破壊を許しやすいこともあり、こいつのみにテテフ受けを任せず全体としてテテフに強い構成にした並びの中にいることが多い気がする(スカーフウツロイド、ヒードラン等)。

※宿り木の種で体力管理可能


受けサイクルでの有名な並び;レヒレナット、マンダナットetc.



メガメタグロス


mega-metagloss.png


一番攻撃的な「鋼枠」。そもそも受けサイクルに仕込むのかどうかが怪しい部分もあるためこの位置。

鋼枠としては優秀すぎるSと耐久値、技範囲があるため非常に対面性能が高いが、「受ける」という観点からもカプ・テテフの超技を1/4で受けられる点は他にはないメリットであり、また受け出してからの切り返しや交換読みによる役割破壊等で試合を決める力を持った鋼枠兼メガ枠。

ただこいつをカプ・テテフ以外に受け出すことをも想定するなら微妙に耐久値は足りず、何より基本的にメガストーン以外を持てないため汎用回復ソースが本当に存在しない。前述の通り対面性能は高いのでそこを軸に戦っていくとするなら、受けを想定しない「鋼枠」、ということなのでそもそも「鋼枠」としての本来の役割を生かす動きはしないことの方が多そう。上記の「受けサイクルに仕込むのか怪しい」というのはこの点によるものである。


受けサイクルでの有名な並び;ブルルグロス、レヒレグロスetc.



エンペルト


pingoleon.jpg


偶に居て結構鬱陶しい動きをしてくる「鋼枠」。

遂行速度は(普通特殊型にすることが多い都合上)微妙なのでHDベース木の実とかチョッキとかにするのが「鋼枠」としての運用としては良さそう。カプ・テテフのサブウェポンに選択されやすい気合玉、10万ボルトの両方で弱点を突かれてしまうため数値以上に被ダメージがある印象。しかも若干数値不足感が否めない…

こいつの特徴としては「鋼枠」でありながらにして欠伸ステロ展開が可能なこと。耐性を生かして受け出しをしつつ展開補助が出来るので、或いはカバルドン以上にその役割が適任なこともある。また複合タイプとしては水半減の鋼なのでゲッコウガに弱くないことも見逃せない。


ドリュウズ


元の種族値が種族値なだけに、耐久は正直ギリギリ。ただ対ミミッキュ、カプ・コケコ性能では他の追随を許さないので、その点で受けサイクルに組み込むことは可能なのかなといった印象。

特性「型破り」がとにかく優秀で、対ミミッキュ性能を高められるほか、一撃技を「頑丈」持ちに当てることが出来る等耐久ベースにするメリットは意外と多く、そのためギリギリの耐久を半分回復実やチョッキで底上げしつつ役割対象にしっかり遂行できれば強いポケモンになってくる。何より僕自身こいつの相手をするのが苦手()



ジバコイル


magnezone.jpg


非常に癖が強く、ただ刺さる構築には非常に刺さるポケモンであるためこの位置。

PT内での役割として「鋼枠」として使用するのであれば特性は「頑丈」にして役割破壊を防ぎたいところだが、そうした場合前述のヒードラン同様ラスターカノンをカプ・テテフに耐えられてしまうので遂行が絶対に上手くいくかというと微妙。だからといってアナライズにすると、ヒードランよりさらに遅いSで4倍弱点持ちということもあって役割破壊の餌食になりやすい

ただ「アナライズ」補正が乗ったボルトチェンジで負担をかける動きは単純に強く、また特性「磁力」でテッカグヤやナットレイを捕まえて倒し裏を通す等このポケモンにしか出来ない仕事も多いため、相手にすると厄介なポケモンであることは間違いなく、構築を選ぶが「鋼枠」としても補完としても高水準なスペックを持っている。


受けサイクルでの有名な並び;マンダジバコetc.



2b.考察;「鋼枠」としての評価が難しいポケモンについて



前述の通り受けサイクルを使うにあたって「鋼枠」に求められるのは、最低限カプ・テテフへの受け出し、遂行が可能なことであった。この観点から以下は、鋼複合とはいえこれらを入れてPTを組む際は他でカプ・テテフへの明確な対策を施しておく必要があるなと思われるポケモンを列挙する。



カミツルギ


thかみつるぎ.jpg


D種族値31は流石に特殊受けをさせるには厳しいものがある。ただ当然ながらこいつのAからしてカプ・テテフに対面で有利は取れるため、全抜き体制に入ってしまえばテテフは怖くない、みたいな部分は評価出来るだろう。まあS7共有構築にてカミツルギとギルガルドが両採用されていたことを考えればわかりやすいかなと。

※高速回復技覚える(光合成)



エアームド


Airmure.jpg


カミツルギほどではないにせよ、D種族値が低め。それに加えてこのポケモンを生かすのであればまずはHBベースで物理受けをさせるべきで、かつA種族値が控え目なこともあり耐久ベースだとアイアンヘッドで遂行できない可能性があるためこの位置付け。

※高速回復技覚える(羽休め)



メガハッサム


mega-Cizayox.png


炎4倍である点はナットレイと変わらないが、こちらはナットレイに比してD種族値が少し控え目なので役割破壊に抵抗しづらい。そして何より、このポケモンのメインウェポンが先制技のバレットパンチであることが災いし、普通の型だとPFを展開してくるカプ・テテフへの遂行が難しくなってしまっている。

※高速回復技覚える(羽休め)



(・メガルカリオ、コバルオン:超等倍の鋼のため割愛)



3.まとめ



以上を見ればわかる通り、受けサイクル的な「鋼枠」の強さは一にも二にも対カプ・テテフ性能だということである。そしてその中でも一貫する高火力技が撃てるか、そうでなければ複数回の受け出しに備えて体力管理が可能かという点を「受け」という観点から考察している。

一応持論として、「受け」を軸とする並びであればカプ・テテフ及びミミッキュに強めなポケモンでPTの半分を占めるようにしたいというものがあるが、このうち前者、つまりテテフに対しては上記の説明から理由が見えてくるものと思われる。即ち、テテフに遂行能力の高い「鋼枠」に汎用高速回復持ちが存在しないのである(一応テッカグヤ、ナットレイが宿り木の種を覚えて体力管理が可能だが、外しのある技かつ無効化されうる技のため信用しきることは出来ない)。結局のところ「鋼枠」でテテフを受けきることはほぼ不可能なので、眼鏡PFサイキネ等まで考慮すると、複数のポケモンでテテフに対する不利対面を減らしていくのを重視する方が理に適っている、というよりそうしないと確実にサイクル負けしてしまうのである。




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以上、如何でしたでしょうか。


ポケモンの特徴から試合展開を予想して取り巻きを考える、というのは構築を組む際は皆やっているであろうことだから、その点では目新しい情報はあまりなかったかもしれないですが、少なくとも自分が「鋼枠」を選定する際にどのような特徴を捉えて思考を進めているかは上記の紹介で察せられたのではないかと思います。この考え方が、受けサイクルユーザーだけでなく、そもそも「構築を組む際に色々悩むけど決め手に欠ける」と感じることが多い方等の参考になれば幸いです。

また、追記等何かご要望があればTwitterアカウント(@lisa_sono_et)かこの記事のコメント欄までどうぞ。結構意見の分かれる議題だと思うので、何なりと言ってもらえたらなと思います。




次回は恐らくどこかのオフかS9の構築記事になるかと思います。今シーズンはお遊びで対面構築を触る等色々チャレンジをしているので、そんな感じで自分の幅を広げる期間として使い、またある程度の結果も残していきたいですね…。



ということで、長文乱文失礼致しました。それでは。

posted by gaspard at 12:19| Comment(1) | 日記 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ボスゴは?
Posted by at 2018年10月24日 20:02
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